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今月の最新記事「特別号 気体とシール(4)」

2020年9月1日発行  NO.03-79

新シール概論(2)特別号 気体とシール(5)

ブリスター現象について更に説明します。
この現象をどのような試験を実施しているのかを確認します。現在、国内での制定されている規格はありません。やはり、ISO規格や海外の規格は存在しています。
元々は、このような現象は、石油掘削などに関連する産業に多く見られるもので、その関連の規格が元になっています。

ISO規格では次のものがあります。
ISO 23936-2:
Petroleum, petrochemical and natural gas industries Non-metallic Materials in contact with media related to oil and gas production Part2: Elastomers

その他、ノルウエーの次の規格が多用されています。
NORSOK Standard M-710:
Qualification of non-metallic sealing materials and manufactures

これらの2点の規格は互換性もあるようです。(その他にも規格はあるようです。)

耐ブリスター性の判定はRGD試験(Rapid Gas Decompression)行います。
溝に装着された状態のOリング(試験片)を気体のガスによって加圧してから一定の時間を空けて急速減圧する作業を複数回に亘って繰り返します。
実際の試験条件を次に示します。(ISO23936-2試験について)

  • Oリング:AS568-312
  • 充填ガス:N2/CO2=90:10
         CH4/CO2=90:10
  • 温度(℃):100±2
  • 圧力(MPa):15±2
  • 減圧速度(MPa/分):2.0
  • 減圧回数(回):8
  • 初回圧力保持時間(時間):68
  • 圧力保持時間(時間):6及び12の交互
  • 中間放置時間(時間):1
  • 装着溝充填率(%):85
  • Oリングつぶし率(%):15
  • n数:4

耐ブリスター性の規格の判定基準は、0~5点の点数(亀裂の数、傷の大きさを5段階で設定)を亀裂、くぼみ、膨らみ等を見て判定する。
全ての点数の合計(ISO規格では4個)が3以下であれば合格になります。
ちなみに3点数の場合、亀裂は9個以下、Oリング線径の50~80%の亀裂が2個以下となっています。

従って、合格はそれ以下の判定となっています。
これらの規格に合格しているゴム材料は、HNBR,FKM,FFKMなどがあるようです。
参考となる文献は次のものがあります。
興味のある方、勉強したい方は一度お読みください。

文献:Elastomeric seals for rapid gas decompression applications in high-pressure services BHR Group Limited (2006)
この文献はシールの観点から、RGD試験との関連を詳しく述べています。
簡単にインターネット検索頁からアウトプットできます。

(続く)

取扱い製品について

NKリング
ふっ素ゴムをふっ素樹脂で被覆した画期的なOリング
NKジョイントリング
英国NES社の誇るふっ素ゴムつなぎOリング
TESNIT
スロベニアDONIT TESNIT社製の高品質ジョイントシート
その他の各種シール製品

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