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やさしいシールの基礎ガスケット編 ガスケットコラム(2)

2018年8月30日発行  

今回はガスケットの歴史について記述します。

石綿ジョイントシートは、1899年Klinger社が発明しました。1912年にはFlexitallic社が石綿フィラーうず巻形ガスケットを発明しました。石綿は耐熱性、耐薬品性、価格の安さで多くのシール材として長い期間使用されてきました。

しかし、石綿繊維による健康被害は20世紀前半よりイギリスで報告されており、1970年代には科学的にも証明され、その危険性は一般にも広く認知されるようになりました。石綿製品工業会では、1974年に石綿繊維の中でも危険性が高い青石綿製品の製造を自主規制し、各ガスケットメーカーでもそれに先行して耐酸用青石綿ジョイントシートを製造中止としました。しかし、その後も白石綿に関しては実質的な石綿規制には至りませんでした。その理由は、石綿製品が広く使用されており、その信頼性や実績に替わる非石綿製品とりわけ非石綿ジョイントシートがいまだ製品化されていなかったことが大きいです。

そのため、1970年代後半には各ガスケットメーカーが非石綿製品の開発を開始しました。非石綿化ジョイントシートの開発は、石綿代替繊維の探求であり、非石綿化の移行過程では、ガラス繊維、セラミック繊維、炭素繊維、金属繊維等の代替繊維が検討されました。しかし、石綿ジョイントシート並みの性能を持った非石綿ジョイントシートは開発できませんでした。

石綿ジョイントシート規格はJIS R 3453-1995でしたが、石綿規制を受けてジョイントシート規格JIS R 3453-2001と改正されました。経緯は規格の解説を見ればよくわかります。改正の要点は、次の通り。①JIS R 3453-1995(石綿ジョイトシート)においては、繊維質として石綿繊維を使用するジョイントシートであったために組成の配合量を規定していたが、今回の改正にあたっては、非石綿繊維を使用するジョイントシートも範ちゅうとしたので、組成の配合量はふさわしくなく削除した。②種類は性能面からA種とB種の2種類に改めた。

A種: 使用温度 120℃以下 B種: 220℃以下
日本では法律で2006年9月1日以降、石綿製品の製造・使用ができなくなりました。 

図2 端部の構成と端部テーパの寸法

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